3月
05
2012

[本]ハイ・コンセプト

2005年前に出版されたこの本は、今の時代の悩みを予言したような本だ。
世界がフラットになって、先進国でされていた第一次産業、第2次産業は、中国やインド、東南アジアなど労働コストの安いところへ移っていった。
そのとき、先進国に住んでいる人はどうやって生きるべきだろうか?

彼らの国と同じような仕事をしていても、前と同じような収入を得ることはできない。
もっと付加価値のある仕事か、生産性の高いことをしなくてはいけない。
とはいえ、それにも限界があるので、右脳を使った仕事をする。
コミニュケーション力を高める、デザインを伴った仕事をしていかなくてはいけない。

というのがこの本の趣旨である。

私が思うに、それは必要条件であって、十分条件ではない。

コミュニケーションを高めても、デザインを良くしても、それが10倍の労働コストを埋めることはできそうもない。
コミュニケーションを高めて効率を良くしても、生産性は2倍にもならないと思う。
デザインを良くしても、2倍の価値を生むとも思えない。ブランド品だったら革製品や化粧品を原価の10倍で売ることも可能かもしれないが、それは全てにおいて可能だろうか?野菜や肉を品質がいいものだとしても、いつも神戸牛を食べるだろうか?安い肉で牛丼を食べたいということもあるだろう。

世界がフラットになってどうなるかは、水は低いところに流れるようにだんだんと平坦になっていくことは避けられない。
私たちの報酬は下がっていき、発展途上国の人々の収入は上がっていく。同じ仕事をしている限りだんだんと同じになっていくだろう。
自動車修理工の収入は同じ技術ならば同じ程度の収入になっていくだろう。

それを前提として、国の障壁のあるところで荒稼ぎをしている人を排除して、宗教や文化を守るところは守り、ソフトランディングをしていくことが政治だと思う。

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