9月
16
2010

[本]JEEPNEY―写真集ジープニー


JEEPNEY―写真集ジープニー

  • 川合康智
  • 幻冬舎ルネッサンス
  • 1680円

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書評

よくぞ、これだけジープニーの写真を集めた!

ジープニーというのは、フィリピンでよく見られる乗合バスである。
第二次世界大戦後からは、アメリカ軍の払い下げのジープを改良して作られるようになったそうである。修理技術を活かしてかどうかわからないが、いまは日本のトラックなどで使われている中古エンジンを使って、フィリピンで独自にシャーシーやフレームを使って組み立てている。

フィリピンの地方のどこへ行っても車体は同じ形をしているが、飾り付けをすることが好きである。宗教だったり、ディズニーやテレビのキャラクター、美女の顔と派手に車体に描く。

熱帯では原色が合うので、赤・緑・青・黄と派手な色で描く。
うまいヘタもあるけれど、一台・一台見ても飽きない。
これを描くのは、ジープニーを数台束ねているオーナーの好みなんだけれど、まあいろいろ。

写真もフィリピン中を回って、よくこれだけ集めたと感心する。
フィリピン人は適当なところが多く、オーナーの好みで装飾する事が多いから、時間をかけて興味を持っていないとこれだけ集まらないだろうとな思う。

えっ、それじゃ乗合バスの意味はないだろ。
行き場所の看板は、正面のガラスのところに、ちっちゃくプラスチックのプラカードがある程度。現地の人はいつも利用しているジープニーだからそれでも困らないのだが。

ジープニーは、都会と地方では乗り方が異なる。
マニラ首都圏を走るジープニーは、日本のバスの区間のように決められた区間をワンマンで走る。費用は日本円で10円~20円ほど。運転手に「xxxまで」と行って、お金を渡す。日本のような入り口か出口での料金箱はない。

そこがフィリピンの不思議なところだが、運転手の近くに入れば運転中でも手が後ろに伸びてきて、そっと手のひらにお金をのせる。お釣りがあれば、いったんお金を受け取りおつりをまさぐって、再び手渡しをする。
もし運転手の近くにいなければ、乗客がそのお金を人から人へ手渡しで運転手へ渡していく。またおつりがあれば、運転手から乗客へ人から人へお釣りが渡っていく。

地方のジープニーは少し違う。区間によって料金が異なる。
運転手の他にコンダクターというのが乗車しており、その人が生産する。どこからどこまでと言うと、頭の中で計算をする。料金表があるみたいだ。お客さんが多ければ多いほど稼ぎになるので、お客さんがいっぱいになると面白い。

コンダクターはジープニーの後ろにぶら下がる。ときどき新しく乗った乗客がジープニーの奥にいくと、ジープニーの中ではお客さんの近くまで行けないので、軽業師のようにジープニーの横をつだって、窓の外からコンダクターの顔が出て来て、お金を払うことになる。

コンダクターがジープニーから落ちてしまうとか、行き違いの車があったらどうしようかとか、余計な心配をしてしまうのだが、、、大丈夫だろうか?

フィリピン人の原色の感性がジープニーの色彩に色濃く写っているけれど、そのジープニーの乗るフィリピン人のことを思い出してしまった。
フィリピン人というのも、日本に近いのだがラテン系のところがあり、あるものをそのまま楽しんでしまうという人たちである。外来のジープを自分たちの感性で、フィリピンのものにしてしまった。

ちなみに、私の妻はフィリピン人で、フィリピン滞在中はしょっちゅうジープニーに乗った。
ジープニーは、フィリピン人の魂なんだろうなぁ。

Written by in: フィリピン, |

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