大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301)) |
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好き嫌いがはっきりする本(漫画)ですね。
もしも、江戸時代の将軍が女で大奥にいるのが男だったらという設定の話である。
ありえないと思うけれども、その理由や時代考証や人物設定がよくできていておもしろかったです。
ハーレム状態ならぬ、ホストクラブ状態ですね。
「結婚したい」女が増えて、「結婚したくない」男が増えているいまどきは、なんとなく通じるものがあるような気がします。
ただ、男の性質については女性から見た男のような気がして、女性向きの漫画や小説を読んでいる感じがしました。
男は女の考えていることがわからないし、女は男の考えていることはわからないでしょう。たぶん遺伝子とそこから生まれたホルモンの違いが根本にあるのではと思います。
男は、粗野で野性的なところがあり、争いを好みます。そして興味のあるものをとことん追求するという気持ちが強くあります。個人差もあるし、女性も同様な指向を持つ人もいると思いますが、女性の「自分を美しくありたい」という気持ちと裏腹に、男性は「外部への争いと興味」というところが強く出ているのかなと思います。
男の遺伝子としては、本来は安全な世の中はあまり居心地のよいものではないかもしれません。猿山のように争ってボスになる気持ちが強いので、戦争で自分の思うとおりにやりたいとか思う気持ちが強いかもしれません。そして結婚制度も本来は合わない気がします。男は、できるだけたくさんの遺伝子をいろいろな女性と共有するのが、本来のあり方ではないかと思います。
リチャード・ドーキンスが、遺伝子の保存のために肉体が存在するようなことを言っていました。女性が子どもを産むのは間違いなく自分の遺伝子であるけれど、男が遺伝子を提供して女性が身ごもったとしても、必ずしも自分の遺伝子であるとは限らない。その自分の遺伝子であることを間違いないと確信するため、他の遺伝子を持つ男を排除したり、できるだけたくさんの女性に提供する道を選ぶ。
その性質は遺伝子が持っており、私たち人間はその遺伝子の指向によって欲望が生まれ感情に支配される。
現在の我々の世界は、それらの遺伝子の指向を基盤にして、試行錯誤と妥協の上で極大的に成り立っている。