7月
08
2009

生かさず殺さず

ウイグルで暴動が起き、ウイグル人がウルムチから抜け出しているが、民族運動なのか?それとももっと深いものがあると考えるのは深読みだろうか?


江戸時代、徳川幕府は国を統治するために「生かさず殺さず」をもって為していたという。

大名には参勤交代という地方と江戸を1年ごとに移動させ、江戸に住まわせることでお金を散在させることで、地方で財力を身につかせないことをしていた。一方で、地方と中央の情報の行き来がしやすかったことが、やがて明治時代に入って標準語が成立しやすかったこと、日本国全体が1つにまとまりやすかったことの下地になったことも否めない。

また農民に対しても、ゆとりを持たせないほど重い年貢を課していた。ただ生きていくための最低限+αのものを残していたそうだ。

その方法は、徳川時代260年は日本を統治するためには有効な施策であった。

それが打ち破られたのは、周りの国が変化して鎖国政策が維持できなくなったことと歴史は教えてくれる。


場所と時代は変わって、中国の新疆ウイグル自治区でも火種は耐えない。

中国もウイグルを領土としてからは、この「生かさず殺さず」政策で押してきたように思う。

火種がおきているウルムチは人工的な街だが、バスで3時間ぐらいの近くにあるトルファンという街は古いウイグル人の街だった。シルクロードのオアシスの街。実は標高が0m以下の水面下にある街で、夏はフェーン現象で気温が50度くらいまで上昇する。ここのぶどうやスイカやメロンは(トルファンだけでなく全土であるが)、とてもうまかった。

楼蘭・トルファンと河西回廊―楼蘭王国の謎を探り、葡萄のオアシスを歩く (新シルクロードの旅)
楼蘭・トルファンと河西回廊―楼蘭王国の謎を探り、葡萄のオアシスを歩く (新シルクロードの旅) NHK取材班



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顔は白く、漢民族とは明らかに違う。

数字は、ビル(1)、イキ(2)、ウチュ(3)、ドル(4)、ベシュ(5)とトルコ語とまったく同じだよとトルコに旅行したことのある人に聞いた。中国の通貨単位、1角を北京語ではイージャオといい、日常会話ではイーマオというのだが、ここではビルマオという。

顔も黄色人種とは違う白人系で、どことなく異国を感じさせる人たちだ。

昔、蘭州から敦煌、カシュガル、サマルカンド、タシケントと続くシルクロードに憧れた。NHKの番組の影響もあった。そのうちカシュガルまでは行ってみた。開放政策が始まったばかりの時代なので、泥で作った家がたくさんあった。ロバが道を歩いており、数十年は時が止まっていたようだった。電気製品や車を見なければ、数百年は変わっていないだろう。

井上靖の小説「西域」では、男と女の愛をめぐってオアシスを馬に駆けるという話が出てくる。異国情緒があふれて魅力的な女性が現れれば、道を踏み外してしまうこともあるだろう。実際に、ある日本人青年で羊が数百頭いる男から「娘の婿になってくれないか?」という話があったとか。


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とはいえ、7月1日から中国全土でパソコンに導入しなければいけなかった監視検閲ソフトは、人々の反対で無期延期になった。大衆はもはや無知ではない。上から押さえつけることがどれだけできるものか。

中国でも「人民を生かさず殺さず」ということで統一をしていたが、人々は豊かになり知恵を身につけてしまった。情報はある程度閉鎖されているが、漏れてくる情報も多いだろう。その中で、中国という国を主張することのメリットもあるだろうし、漢民族でという民族を主張するメリットもある、民族関係なしで親戚や地域を主張することの方がいいこともある。もはや世界の常識と中国の常識が近づいてきているのかもしれない。

ウイグル人も別の地でウイグル人が不当な扱いを受けたのがきっかけでデモを起こし、今回のような騒ぎが起きた。ただウイグル人が、漢民族だからで反発しあっているのではないと思う。

事情はもっと入り組んでおり、政治家や実力者に人々は踊らされて、このような事件に発展したのではないか。


トルコ圏というのは、西はトルコ共和国でトルクニメニスタンを挟んでウイグルまで続く。

広義では地域をトルキスタンといい、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンという、イランの北側の地域全体を含める。民族ではチュルク人。

トルキスタン(Wikipedia)

今回の騒動で、電話だけでなくネットでの交信も禁じられたそうだ。だが、トルコやトルクメニスタンなど1億に及ぶトルコ系民族が静観しているのが不思議だ。


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