12月
03
2007

未踏最終報告会 ミクシィ笠原社長とサイボウズ青野社長の講演

未踏最終報告会で、ミクシィ社長の笠原さんとサイボウズ社長の青野さんが
講演にいらっしゃいました。「技術者と起業」について講演してくださいま
した。

上場企業の社長がこういう場にいらっしゃるのは、PMの畑さんの人脈による
ものだと思います。

・株式会社ミクシィ笠原社長の講演の覚書

午後1時からは笠原さんの講演でした。
ミクシィのこれまでの成長について話をされました。
一人で自宅で起業したときのこと、事務所を借りて仲間とやっていたり、他
の会社で間借りしてやったり、その後mixiというSNSが始まったことを話し
ていただいた。

「組織への影響は、年数、売上、利益、公開・非公開ではなく、人数が一番
のキー」

会社が成長する段階として人数が10人と200人のところで壁があった。
10人のときはみんな創業者の考えをもっており、お互いに助け合う。大学
のサークルのようなノリでやっていける。居心地がいい。

ただ加わる人もいれば出てくる人もいる。出入りが激しかった。

それではいけないと、指標を明確化したり、評価の基準を設けて、会社を変
えていこうと試みる。mixiが順調に伸びていることも重なって、規模が大き
くなる。IPO前後の高揚感があり、会社としては順調に成長する。

ただ組織が急に大きくなったことでフロアが離れコミュニケーションがとり
づらくなったりする。危機感を感じて、経営システムや組織をきちんと形づ
くっていく。ビジョンや経営理念を確立して、それが社員に浸透するように
努力をしていった。

神宮前にある一つのビルへ全社員が移り、これからは250人、280人体
制を目指していく。

聴衆のほとんどは技術者なので、さらに技術者としての立場を絡めていただ
いた。

当初は開発は外部委託していたが、反応が悪かったり思うようなものがつく
れなかったりして、自社開発をする事を選んだ。順調に成長するにしたがっ
て、定期的に技術系の社員を少しずつ増やしていく。会社の規模が大きく
なって、開発部をつくった。さらに規模が大きくなって、アプリケーション
開発、システム運用、研究開発、デザインに分かれていった。

最後に技術者が起業することについて話していただいた。
さほど難しいことではないし、創造性も必要なわけではない。まめに努力す
る事や、経営そのものについて興味がないのならば、就職することをお勧め
する。

笠原社長は切れ者という感じがしたが、青野社長は腰の低い調整型の経営者
という感じがした。

・サイボウズ株式会社青野社長の講演の覚書

実は青野社長は話が上手で笑い続けていた。
だからメモを取ることも忘れてしまって、、、、すみません。
ご自分の半生に触れながら、畑PMとの出会いや、創業にいたった理由を話さ
れていた。

挫折につぐ挫折を経験してきたと語って面白おかしく話されていたが、実の
ところバランスよく頭の切れる方だと思う。その後の懇親会にも、お忙しい
ところ参加していただいた。

畑PMにも青野社長にも「サイボウズが成功した理由」を率直に尋ねる機会を
もてたのはすごいラッキーだと思う。雲の上の人なんだけれども、こういう
機会をもてたのは未踏のおかげである。本当に感謝している。(だったら
ちゃんとプログラムをつくれ!という突込みが出てきそうだけれども)

畑PMも青野社長も、インターネットの普及というタイミングのよさと幸運を
理由にあげられていた。謙遜されていたけれども、畑PMが言っておられてい
たように、創業者3人の思いの深さと信頼関係にあることは間違いないと思う。

さらに、「ビジョナリーカンパニー2」で書かれたいたような成功の必要条
件がそろっていることもあると思う。創業者の高須賀さんとはお会いしたこ
とはないが、本や雑誌やWebの情報によると、夢と理念をもって人を引っ
張っていくリーダータイプのように思う。畑PMは技術力が高く会社の製品を
作った人そのものである。更に、青野社長は縁の下で会社を支えた人となる。

この個性の異なる3人がそろって初めて、成功の必要条件がそろったと思う。

青野社長は大阪大学時代に畑PMと出会い、とてもじゃないが畑PMには勝てな
いと思い技術者としての挫折を味わったと言っていた。私も後厄の歳で、今
回の未踏の開発でプログラム開発能力としての挫折を味わった。もうちょっ
とプログラミングが速くできると思ったのに遅すぎた。。。決して負けない
と思っていたけれど、、、、、、、、、

言い訳になっちゃうけれど、スポーツや将棋や囲碁やいろいろなものが若い
ときの方が能力が高いのと同じかもしれないね。20代のときは、集中すると
キチガイになれて答えが見つかるまで延々と考え続けることができたの
に。。。。今ではいろいろなものがひきずって集中し続けることができな
い。そして基本的な能力も劣っているようだ。。

まあこれが現実だからしょうがないか。

言い訳は言っていられないから、残りの期間も開発に専念してベストを尽く
し、畑PMや他の人から「そんだけ」と言われてしまうのもしかたないが、や
り続けるしかない。

たぶん自分としての責任は若い人に自分がやってきたことを継いでもらうこ
とではないかと思う。発表後の質問で未踏のタイトルにつけている「フレー
ム理論って何?」という質問があった。正直にいえば開発時間が足りなく
なってきちんとそれを実現することが困難なんだが、20代の人はまったくそ
のことを耳にしたことがないようだ。

私が答えるよりも、大学で人工知能を研究している人が答えた方がいいと思
うが、Wikipediaでもきちんとかかれていないようだ。

人工知能の第一人者である、マービン・ミンスキーが唱えた考え方である。
私たち人間が「ものごとをどのように理解しているか?」という問題につい
て仮説として、「フレーム(枠組み)で物事を捉えているのではないか」と
考える。

「みかん」というものを理解するとき、手の上に載るほどの球に近いもの、
柑橘系、やわらかく皮をむいて食べる、オレンジの親戚、三ケ日ミカンとか
名産のものがあるよね、最近では海外に輸出されて手軽に向けるものとして
高級なフルーツと見られるところもある。

上記のような定義的なものだけでなく、食後に食べたいよね、ミカン星人、
小さい頃の思い出、段ボール箱、木箱、ミカンを投げてぶつけたこと、ミカ
ンを取り巻く経験、そういった知識や経験・感情から、ミカンという意味が
浮き出てくる。

言葉だけでなく行動も同じだ。

「車を運転する」ということも、ドアを開けて、キーを回して、ブレーキを
外し、アクセルを踏めば車は進む。ハンドルを左に90度回せば、車は30度く
らい左に曲がっていく理解ができる。

「信号で右折をする」ということも、信号が青で、前から車が来ていない、
左右を確認する、右側の横断歩道で人が歩いていない、道順は右折していく
状況にある、ハンドルに手をのせているなどいろいろな条件が成り立ってい
るとき、初めて「信号を右折する」という行動を起こす。

物事を理解したり行動を起こすということなどは、こういったフレーム(枠
組み)によるものではないかという仮説である。人間が知能を持つというこ
とは、このフレームをたくさん持っているからではないかという仮説である。

しかし、反対意見として、人は物事すべてについてこのフレームを際限なく
持つ必要があるのかというものがあった。またフレームはどうやって学習し
て獲得しているのかという疑問もある。

私自身は、言葉にできるような高次元な理解ではなく、もっと低レベルのこ
ういったことの積み重ねではないかと思っている。計算するときに頭の中で
筆算のようにやっているというよりも、もっとコンピューターに近い2進演
算に近いようなことをやって、複雑な計算を実現しているのではないかと思
う。世の中には天才的に計算できる人がいる。例えば32455314の5重根を求
めよという問題に対して数秒で答える人がいるんだ(5重根というのは、あ
る数字を自分に5回書けたときに32455314になる元の数のことである)。

今回私の未踏プロジェクトでは、Webページの構造を捉えるときに、その
HTMLページの構造をフレーム理論を応用して、基本的な座標計算とタグの位
置情報の計算と、巷にあるWebページのパターンから類似なものと比較して
どれが一番構造的に近いかという視点から分析できないかなと思ったのである。

あっいかん、社長の話というよりも自分の話をしてしまった。
(写真は上がミクシィ株式会社笠原社長、下がサイボウズ株式会社の青野社
長です。暗くてすみません。)

Written by in: 楽天日記 | タグ:

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