上記の新書2冊を読みました。
また、5/31に開催されたGoogle Developers Day 東京でGoogleに勤めている鵜飼さんのスピーチをまとめたものがあります。
http://blog.livedoor.jp/heitatta/archives/54439839.html
Googleという会社は、これまでになく異質で世の中を大きく変えていく会社ですね。
ドイツでデザインの世界を大きく変えた、バウハウスという美術学校
http://ja.wikipedia.org/wiki/バウハウス
人間性の教育を目指すシュタイナー教育
http://ja.wikipedia.org/wiki/シュタイナー教育
原始共産主義のような、イスラエルのキブツ
http://ja.wikipedia.org/wiki/キブツ
他にもいろいろあるかもしれないが、それまでの考え方とは異なる道を歩み、人間社会に影響を与えている。今も継続して、その文化の担い手は今も存在する。
宗教団体や文化、芸術にも同じようなものがあるけれど、大きな違いはオープンであること。入るもの拒まず、出るもの追わず、出入り自由で現実の生活の中に入って、その批判を受けていることである。
Googleの元は、オープンソースがベースになっているといっても良い。
LinuxやWebの技術がオープンソースで提供されて、さらにコンピューターサイエンスの研究活動が加わり、技術的に深く刻んでいる。
Googleの特徴は、創造の文化があり、しかも無垢であること。
少人数で取り組んでみて、とにかく世の中を変えるんだという気持ちがある。そしてそれが豊富な資金に後押しされ、使命感や競争で技術がところてんのように押し出されて出てくること。
会社の中が自由でオープンでというところはたくさんあったと思う。IBMをはじめとする、何かで成功して余裕のある会社は、新しい製品を生み出すようなところに自由な采配を任せていた。
Googleの場合はその資金に余裕がありすぎて、思い切った冒険や一見してムダだと思えそうなところもできるところがある。しかもソフトウェアにはほとんどお金がかからない。ハードもパソコンとほぼ同じものを使っている。
電気代とインターネットのインフラ代がばかにならないが、人件費が中心を占めるに違いない。
企業にとって一番大事なものは、人だ。
乱暴な言い方をするかもしれないが、文系人間、理系人間、芸術系人間の3種がある。
それぞれの思考の仕組みは異なる。
文系は、たくさんの人のグループをつくり、その中で仕事の役割を決め、リーダーの下に組織として活動してことをなすという考え方がある。
理系は、頭を絞ってひねり出し、お互いに議論を重ねながら、何か生み出していこうと考える。
美術系は、五感を大切にして、人にとってよいもの居心地の良いもの、その中にある感性を大切にして、それが世の中にとってためになるはずだと考える。
それらは相反するものではなく視点が異なる考え方である。思考のスタート地点が異なるので、お互いに話が噛み合わないこともある。しかし実は視点の違いでほとんど同じ考えをもっていたということもある。
Googleは理系人間が集まっている。
その中には文系人間、美術系人間の要素もあるだろう。でもほとんどの会社は文系人間向きの組織であって、大きな組織であればあるほどそれを率いることが大切であった。理系人間や美術系人間には、必ずしも居心地がよくないことがあったと思う。
理系人間は文系人間の下で小間使いにさせられていて、美術系人間はフリーで活躍してということを感じる。
インターネットやオープンソースの時代で、ちょっとはそれが変わるのかなという期待がある。
(なんか最初に書き始めたときの主旨と後半が変わってきたな。まあいいか。)