4月
25
2007

仕事の一部しか見えない

お昼にデザイナーと話し合うことがあった。

「デザイナーとして大変な仕事はなんでしょうか?やはり、新しいデザイン
のアイディアを生み出すことが大変なんでしょうか?」
私は短刀直入の質問をした。

すると意外な答えが返ってきた。

「デザインのアイディアを生み出すのは大変なことではないんです。
面倒な雑用的な仕事が多いことですね。それも納期ぎりぎりに突然入ること
があり、それでいらいらするし、一方で正確さを要求されるんで、ストレス
がたまります。」

「例えば、プレゼン用の資料などの依頼を受けるでしょ。
PowerPointやExcelなどで会社のデータなどを渡されるんです。昔は、印刷
する前に製版するので、納期までの一定の期間は修正などは受け付けなかっ
たのですが、今はパソコンで編集がありネットもあるので物理的には原稿締
め切りと納期の間が短くなっています。
特に原稿締め切りのときになって、『このデータを追加してよ』とお客さん
に言われるのですが、原稿の余白が見当たらず、他のデータを全て少し小さ
くして余白を作り出し、さらに全体のバランスを取りながら配置するのが大
変です。
お客さんにとっては、小さなデータの追加でも全部やり直さなくてはいけな
くなってしまう。
お客さんにとっては、仕事の一部しか見えない。そのうちそういったことが
頻繁に起きるとトラブルが起きます。

お互いの仕事がよくわかっていて、コミュニケーションがうまくとれていれ
ば、トラブルに至らずにすむのですが。」

システム開発の依頼を受けるときも同じである。

お客さんからの依頼はいつも簡単なことが多い。
「これとこれを足して、ここにデータを入れてくれればいいから。」

仮にお客さんの依頼どおりのプログラムをつくると、直線上でとりあえず動
く。しかし、お客さんが現物を目にすると、いろいろと気づいていなかった
ことが露呈して「こんなものじゃない」と言って拒絶されることが目に見える。

実際にシステムを開発すると、条件分岐が多岐に別れ、入力チェックがあっ
たり、エラー処理があったりする。ユーザーインターフェースをよくしよう
と思えば、開発はさらに大変になる。

データ入力のときに予想外のデータが入ったときは、そこでエラーを出して
止まらないようにするか、間違ったデータのまま処理をしてどこでエラー処
理をするか総合的に考えなければならない。

またデザイナーはこんなことも言っていた。
「お客さんが、『なんでもいいから任せるよ。』と言ったときは注意しなく
てはいけない。できあがってから、この色を明るくしてくれない。この隙は
どうにからないかな。
この写真をもうちょっときれいにならない?ぴんぼけのような気がするんだ
けれど。
えっ、私があげた写真?
写真を修整したんだって?
ごめん、ごめん、これでいいや(笑)」

お客さんが『任せる』とというときは、自分なりの考えがあるんだけれど、
それが具体化されていないということだ。システムも同じで、注文の言葉は
簡単なんだけれど、実はお客さんにとっての常識や意識下の不問律がある。

それは受け手と必ずしも一致しない。
受注・発注側はコミュニケーションをとって、その潜在的な不問律を顕在化
しなてくてはならない。万一、違うといわれても、それは受け手の責任と
なってしまう。

軽くお客さんがいうときは、その10倍ぐらいの大きさがあると考えた方がよ
い。「氷山の一角」とはよく言ったもので、海の上に浮いている島のところ
しか見えていないことが多い。といつも思うのだが、いつも氷山の下の部分
を忘れてしまう。

気をつけねば。

Written by in: 楽天日記 |

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