3月
08
2007

【本】ヤバい経済学


書名: ヤバい経済学
原書名: Freakonomics – A Rogue Economics Explorers the Hidden Side
of Everything
著者: スティーヴン・D・レヴィット & スティーブン・J・ダブナー
訳者: 望月 衛
発行: 東洋経済社
定価: 1,800円 + 税
ISBN 4-492-31365-6

この本を2回読んでいる。
高校時代にこの本が出版されていたら、経済学部を受験したかもしれない。
大学時代にこの本が出版されていたら、経済学部へ転学していたかもしれない。
と思うほど刺激的な本だ。

理科系人間にとって、経済学は退屈だ。なんとなく覚えることが多い。統計
学といっても数学的には枯れた学問だから。しかし経済を統計的に分析する
のを面白くさせた筆者は天才だとおもう。

経済は人間のインセンティブ(誘因)で動いているというのが著者の主張だ。
人はどちらか得かというインセンティブで動いて、その結果として世の中の
結果としてある。こういうことを分析していけば、世の中の動きを先読みで
きるかもしれない。そうなったら、ビジネスの先読みもできるのかもしれない。

この本では統計から思いがけない、因果関係を導き出している。

・学校の先生が教え子の全国テストで優秀な成績をとったとき、ボーナスが
支払われたら、ずるをしていた。
⇒ 学校の先生だけでなく、誰でもずるをする。それがばれなければ誰でもやる。

・アメリカでは1990年頃から犯罪が減り続けているが、その理由は中絶が合
法になったからである。
⇒ 10代の黒人女性が未婚で子どもを生むことが多かった。収入が少なく環境
は最悪の状態のまま、子が育っていく。多くは犯罪者として育っていたが、
そういう子どもが生まれないことで犯罪は減った。

・日本の相撲は八百長だ。7勝7敗で千秋楽を迎えると勝率が上がる。
⇒ スポーツはギャンブルと絡む可能性は高い。1:1で戦う相撲やボクシ
ングはその中でも八百長がやりやすい。相撲はトーナメントにしたら八百長
は難しくなるかも。

・表の会社組織も裏の犯罪組織も、同じ組織構造から成り立っている。
⇒ 裏社会も組織構造としては、表経済の効率的なところを学んでいる。JIT
やTCOなども取り入れているかもしれない。

・不動産屋に売るときは、最大価格で売ってくれるわけではない。
不動産屋の社員が、最大にする努力に見合うインセンティブがないからだ。
⇒ 人にものを頼むときは、その人へのインセンティブが必要である。

・よりよい教育は普通の教育以上に重要か?
⇒ あまり効果がない。子どもの能力の半分は親の遺伝で決まってしまう。
いい学校へ行こうとまあまあの学校へ行こうと結果は大して変わらない。た
だ能力がない子どもに教育をすれば悪くはない結果が生まれる。
なんてことが書いてあります。

最後に、既存の経済学に新しい息を吹きかけたのは、既存勢力から大きな反
感があったと思う。それをやりとおしたのは著者が優秀で既存勢力に対して
戦う力があったからだ。またこの本がベストセラーになったのは、優秀なラ
イターを手に入れて読みやすく興味が持てる表現を生み出したからだ。

そんなふうにうまく世の中を渡って、既存勢力に対抗するプログラムを生み
出さればいいのだが....

Written by in: 楽天日記 |

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