10月
12
2006

教育が就業機会を奪う

このブログのタイトルに驚いた。
http://www.h-yamaguchi.net/2006/10/post_bf89.html

日本では大学院の博士課程の卒業生は、助手としての就職先がないとポスド
クと呼ばれ大学や研究機関に正規の研究者として雇われず、40歳になっても
仕事にありつけない人もいる。既にポスドクの10%は40代という。

またブラジルの東北地方では就職の需要はあるのだが、高校を卒業した人は
3Kの仕事をやりたがらず都会へ出て快適なオフィスでの仕事を求める。

その結果、逆に仕事を見つけることができない。
企業は人が足らず、人は仕事が見つからないというミスマッチを起こす。

教育を受けることで就職の機会をなくしてしまう。
高度の教育を受けたら、つまらないルーチンワークなんかしない。そして変
なプライドを持ってしまう。学校を出ているのになんでそんな仕事をしなく
てはいけないのかという考えを持ってしまう。

そのミスマッチの問題を突き詰めていくと、仕事は何か、ビジネスとは何か
という原点に行き着くと思う。

ビジネスは、商品やサービスの提供だ。資本を使って、経費を使って、それ
を売って利潤を得る。
仕事は、自分の身体と時間との提供だ。資本も経費もほとんどいらないが、
自分の身体と時間を売って、報酬を得る。

どちらのケースも自分の身体を鍛えることに投資をして、自分という商品を
高めているが、それを販売することができない。また企業側も、その高い商
品を欲しているがそれだけの予算がない。予算が高いのに、それに見合うビ
ジネスができないから採用できない。

場末にある宝石店で高い宝石を売ろうとしても、お客がみつからない。
有名な宝石デザイナーの名前を出しても大きな宝石を提供しても、お客が出
せるお金以上の価格だったら、売れないのである。
そもそもそこにある宝石店では安いアクセサリを売るのが一番の稼ぎになる。

このミスマッチはビジネスの場ではどうしようもないのである。
どちらかが歩みよらないとマッチングはできない。
ポスドクは企業の求める人材に近づいていくか、それとも企業は特殊な人材
を採用できるようにするしかない。

実際の問題として、人間はそんなに変化に対応できない。周りの環境に影響されて
いることが多い。「朱に交われば赤くなる」
40代のポスドクは変化に対応できずにいるから、そのポジションにいる。
企業側はその企業の文化に染まりにくい人を敬遠するはずだ。そのポスドクの
才能がビジネスで活かせればいいのだが、現実的には実社会と離れているので
難しいだろうな。

ビジネス的にはその人材を活かす企業が出ていない。
実は私はそのあたりに人材を探そうと思っているのだが、事業がうまくいきだ
したら積極的に考えていきたいと思う。

幸いコンピューターサイエンスは、大学での研究と実社会ではあまり差がな
い。利益を売るのが実社会で、利益を考えなくてもいいのが大学というぐら
いか。そう思うと、ほとんど稼ぎがないのは大学での研究の延長戦上で考え
ているということか、反省。

私もポスドクとなったら、大学で仕事を見つからないのが何年も続くのではな
いかと思い博士課程後期に進まなかった。大学院といっても、教授の徒弟制
度の中で研究のしかたや研究者としての処世術を学んでいくのが実態だからね。

Written by in: 楽天日記 |

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