9月
14
2006

【本】起業家の本質

起業家の本質
書名: 起業家の本質
著者: ウィルソン・ハーレル
出版: 英治出版
定価: \1,600+税
ISBN4-901234-92-7

子どもの頃からスタートレックの影響を受けて、ミスタースポックのように
科学技術を使って宇宙を解明し、ときにはその知識でさまざまな危機を回避
して、そして宇宙を探検したいと思っていた。自分はカーク船長になってみ
んなをまとめていくなんて不向きだったと思った。

その一方で、西濃運輸の創業者が「一人前になるまで髪を伸ばさない」と
言って、結局ずっと坊主頭だったという話を聞いて感動したものだ。何か一
つのことをやりとげたいと思っていた。

まさか自分が起業家に道を歩むとは、本当に向いているかどうかわからな
い。リーダーになるような資質は持っているとは思えないし、「俺の後に続
け?」というタイプではない。そんな私がこのままやっていっても大丈夫か
どうか占う意味でも、この本を読んでみた。

2回読んだけれど、裏も表も書いてありとても役立つ本だと思う。著者自身
が10社を起業しており、時には失敗しながらも、上場まで育てた会社もあ
る。いい意味でも悪い意味でも起業家について分析し、起業家の存在の重要
性を訴えている。

まず、起業家になることは恐怖から逃れられなくなることを意味する。いつ
全ての財産を失うかもしれない、誰にも頼ることはできず全てを決断しなく
てはならない。

ではどうして起業するのか?

著者は起業する人間は、リスクを怖れず挑戦するタイプだという。
それは、ほとんどの人が安定志向の農耕民である一方で、敢えて危険を侵す
狩猟民ではないだろうかと言っている。その狩猟民は農業革命と同時に滅ん
でしまったように見えて、実は遺伝子の中にありそれが目覚めた人ではない
かと。彼はADDがそうではないかという。ADDは注意欠陥障害といい、軽度発
達障害の一つである。

息子はADHDで、ADDに多動性が加わったものだ。
ADHDは遺伝による場合が多いので、私と妻のどちらかが遺伝的な性質を持つ
といえるかもしれない。たぶん私はADDの性質を持ち、妻は劣勢遺伝的に
持っていそうな気がする。

現状ではおもしろくない、何かやってやろうという気持ちがあり、現状では
満足しきれないのである。毎日の普通の生活では満足しきれず、何かおもし
ろいもの楽しいものを探す。

著者は起業は「お金儲け」や「名声」などのためにやるのではないといって
いる。「自由」を求めるのである。「お金儲け」や「名声」は、うまく言っ
たことの結果にすぎない。サラリーマンや公務員のように仕事の内容に制限
があったら居心地の悪さを感じる。例えお金を十分もらっても、満足できな
い。そういう種族が起業家予備軍である。

子どもの教育のことにも触れている。
学校では起業家は育たない。今日からお小遣いをやめて、簡単な仕事をさせ
ることにしよう。そして事業パートナーとなるように、独立心を養っていく
ことが大切である。

驚いたことに、日本だけでなくアメリカでも銀行の貸し渋りがあるようで、
役所や法律はだんだんと官僚主義的になっていく。新しく会社が生まれれば
新陳代謝がよくなって、たくさんの雇用を確保するのだが、法律は生まれた
ての企業をつぶし、雇用者を保護するような法律ばっかりつくっている。

著者は願う。起業家が法律などでがんじがらめにせず、自由にさせてくれる
だけで、アメリカの国は救われるのだ。これからの時代は大企業は恐竜のよ
うに、環境の変化に耐えられず滅んでいくかもしれない。

そして変化の激しい時代は、小さな会社がたくさんあり、それぞれがお互い
に補完しあっていくようになる。

そうなって欲しいと思う。

人材不足についていいことが書いてあった。
これから伸びようとする会社には、大企業志向の人材は要らない。自分で独
立してやっていこうという人材が必ずいるので、彼らと一緒にやっていくこ
とを考えるべきだと。

Written by in: 楽天日記 |

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