8月
08
2006

【本】やっぱり変だよ日本の営業

やっぱり変だよ日本の営業

書名: やっぱり変だよ日本の営業
著者: 宋 文洲 (株式会社ソフトブレイン社長)
発行: 日経BP企画
定価: \1,500+税
ISBN4-931466-65-6

私はSEやプログラマーなどをしてきたため、営業の仕事をしてきたことがな
いと昨日書いた。ただ営業の傍から見ていて、なんか変だなと思ってきたこ
とがこの本で書かれている。やっぱり日本の営業の常識だと思っていたこと
も、やっぱり変だったんだ。裸の王様だったんだ。

例えば、精神論で戦わせる営業活動。
名刺を1日50枚もらって来いというボス。お客さんが判子を押すまで立た
ない営業マン。勝手にオフィスの中まで入ってくる生命保険のおばさん。忙
しいのに電話で大きな声でがなりたてて、要らないといってもしつこく何度
もかけてくるやつ。

こういうのは迷惑なんだけれども、それでもごり押しが通っていた。
家庭に押し売りは罪になるんだけれど、会社に押し売り同然で来るのは許さ
れるのだろうか?

私が接していたのは営業マンはそういうタイプが多かった。もし自分が営業
をすると他に見本がいないから、そうなってしまうかもしれない。コンサル
ティング会社や大手IT開発会社の営業も、スマートだが横文字を並べてかっ
こいいことをいう詐欺同然タイプ。決してマイナスのことを言わないし、自
分自身も使っていないか使いこなしていない。
どんなにいいこと言っても、いいところもあれば同じ分だけ悪いところもあ
るのにね。例えば機能満載な製品でも、あれもこれでもできるのであれば価
格が高くなるだろうし、あれこれ実現するために面倒な操作が必要だ。

よく欧米と比較して日本のホワイトカラーは生産性が低いと言われる。また
人件費が高いともいわれてきた。それを著者の宋さんは、そりゃ精神論だけ
で戦わせて科学的ではないからだと一刀両断で書いている。これって、第二
次世界大戦で日本が負けたのは、士官が青二才で威張ってばっかりで駄目
だったのと同じじゃないか。末端の兵士は全員が読み書きそろばんがまあま
あできていて、他の国に比べればレベルが高かった。しかし高等教育を受け
ていた士官の中には、どうやって戦術を練って戦えばよいのかそういう教育
を受けたものがいなかった。それに、精神論で鍛えれば必ず強くなると信じ
て、なんでも体罰で解決しようとしていた。

体罰はしないものの、それって昔から何も変わらないじゃない。

科学的にというのは、こういうことだ。
会社は営業方針を立てるという戦略を練る。中間管理職が戦略を最適化する
ために営業戦術を練る。そして末端の社員がその戦術の元に行動する。営業
マンが売れないのは、戦術が悪いと認識すべきである。戦術は与えられた、
兵や資源を元に練られた最適な戦術であるからだ。ゲリラ戦でいくのか、正
攻法で行くのか、夜間に攻めるのか。社員の能力・技術で最適な戦いをする
べきであると。その戦略と戦術について、与えられた環境でどう戦うかだ。
そのあたりのことは一定の環境の下の過去の経験でしかなく、変化の激しい
今となれば経験も役立ちにくい。

営業日報のことにも触れている。

営業マンが営業日報を書く意義はなんだろうか?
営業マンは1日の営業活動について、会社に戻って営業日報を1時間ぐらい
かけて書いてそれを提出する。その内容は直属の上司が見るために、当たり
障りのないことを書き、そして「次はがんばるぞ」という精神論に陥ってし
まう。上司の上の部長や社長は会社全体を把握しようとしても、たくさんの
文書を読むことはできないので、たんなる読まれない情報の山となるだけで
ある。

実は私はLotus Notesというグループウェアを企業に導入するという仕事を
していたので、その責任を感じている。仕事柄、グループウェアはいいよ、
情報を共有できるよと売り込んでいたので、本当に申し訳なく思います。

薦めたグループウェアが企業でうまく活用できたかというと、本当のところ
自信が無い。ただIBM自身は、Lotus Notesが活用できていたと思います。
Lotus Notesというシステムは、コンピューターのことに詳しい人にとって
はよくできたシステムであった。データベースを自分でつくって、好きなよ
うにビューやフォームができた。ビューというのは、情報の一覧である。
フォームはデータベースの入力項目である。会社のデータベースでも自分な
りにカスタマイズできたからである。

しかしこんなことができるのは、普通の会社には数人しかいない。
普通の人はまずできない。普通の社員は会社の提供したシステムをそのまま
使うだけで、使い方を覚えるのも大変であった。社員全員が、データベース
を作る方法を学べれたらいいのにと思ったが、そんな費用も時間も与えられ
ていない。

私はLotus Notesの導入だけでなく、アプリケーションとしてその会社専用
の営業日報のデータベースを作らせていただいた。お客さまはこういったも
のも、「ほんとうならばi-modeなどでできるといいのに」と言ってくれた
が、当時はそんな技術がなかった。今だったら間接的にそういうことが可能
だと思う。今開発中のプログラムもそういったことが実現できると思う。

そのときの仕事はきちんと後始末ができず本当に申し訳なかったと今でも
思っている。今になって申し訳ないが、もしできたらこれから作っていくソ
フトウェアで間接的にそれが実現できたらいいなと思います。

まずはソフトウェアの完成に近づけていかないといけない。

Written by in: 楽天日記 |

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