スイスで宝石を散りばめていないのに、1000万円以上する腕時計がある
らしい。
それは機械式時計で、以下の3つの機能が備われて初めてその職人技の価値
が認められたようだ。
1. トゥールビヨン(Tourbillon)
時計をいろいろな向きに持っていると、振動の微妙な狂いが生じる。時計
の中の振動する部分を、時計の中で1分に1回転することで、どの向きでも
同じような振動を施す機能である。
1795年にブレゲが発明して、200年を経て同じ仕組みが用いられてい
る。それまでは、時計の置き方によって微妙な誤差が出て、それを調整して
いた。しかし懐中時計や腕時計の場合、向きが変わり誤差が生じてしまう。
2. 永久カレンダー
安い時計は日付は31日で刻まれていて、2月や4月などでは自分で日付
を調整しなくてはいけない。これが各月の日数を覚え、うるう年の調整まで
行うカレンダーを機械で動かしている。
3. ミニッツリピーター
あるところを押すと、時・分をチン・チン・カン・カンと鳴らして現在時
刻を教えてくれます。
4. クロノグラフ
ストップウォッチ
5. ムーンフェーズ
月齢を教えてくれる。
参考ページ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%95%E6%99%82%E8%A8%88
http://www.dac-inc.co.jp/~watch/kikai/tour.htm
http://watch.houseki.jp/words.html
スイスの時計メーカーは、1960年代頃にクオーツ素子が腕時計に使うように
なってから大打撃を受けたようだ。こういった技術力のある会社かブランド
ものを扱う会社しか生き残れなかった。あとはセイコーやシチズンなどの日
本の会社が力を付けた。
いまでも、こういった時計が売れている。
それは小さな腕時計の中に部品が数百も埋め込まれている機械的な美しさに
憧れる、セレブな男性に需要があるのであろう。たしかに美しいが、、、、
ところでこういった時計をつくるのは、職人魂を感じさせる。
1人の職人が1年かけて作るような工賃である。
ふとここで考えた。
ソフトウェアをつくる場合もほとんど人件費で、1年かけて作ったプログラ
ムを1000万円で売るとしたら、、、そんなものは時計と違っていらんかな。
何が違うんだろうか?
時計は長い歴史に培われたブランドがある。そして美しい工芸品である。
対象は個人だ。
現状のソフトウェアは時間が浅すぎる。見た目は、、、ないに等しい。
対象は個人というよりも、法人が多い。
これを高級腕時計に近づけるには、「あなた専用の美しいものをつくる」こ
とだ。美しさはバーチャルな美しさで、あなたの五感を研ぎ澄ます手伝いを
するようなもの...
…..まだまだだな。バーチャルな世界で生み出される風景や女性などの美
しさはあるかもしれない。