2月
05
2006

【本】40歳からのサバイバル心理学

著者: 和田秀樹
発行: 講談社
値段: \1,500+消費税
ISBN 4-06-211728-2

図書館に本嫌いの息子を連れて行ったとき、図書館が特集を組んでテーブルの上に陳列していたこの本。
この本を息子が見つけて、「パパ、40さいだから、このほん読んで」といった。
本嫌いの息子に無理やり本を薦めていた手前、「わかった」と言って、私はこの本を借りた。

和田秀樹さんは、よくテレビで出てくる東大医学部での精神科医。
頭が切れて持論を展開する、とても優秀な人というイメージがある。

彼は彼なりに、エリートコースの中でも苦労している人だなということが、この本でわかった。
東大の医学部にいて、大学に残って研究をしようとしていたが、ちょっと歯車が噛み合わず大学を出てしまった。そして、評論活動と教育のベンチャー会社を立ち上げて、不安の中で必死に生きている。彼と私では、不安の程度も違うし、能力も彼の方が数段上かもしれないが、同じように不安の中で在野で生きているというのは共感を覚える。

私もこの本のタイトルである40歳になった。彼が数年前に書いたこの本と同じ年頃で、感じるところも多い。そして、彼自身事業を立ち上げているので、心に相通じるものがある。

本の内容はエッセイ風であるが、次のようなことが書いてある。

・今の40歳は、30年前の20代後半に相当する。不惑なんてとんでもなく、まだ十分若手といえる。テレビなどマスコミで活躍している評論家や専門家は、かつて20代の頃に出てきた人が40代で若手として活躍している。そういえば、20代、30代で、朝生に出ている人はいないなぁ。10年前はいたような気がする。

・ベンチャーは全財産を使うべきではない。3分の1を使ってやり、3回まで失敗できてもよいようにする。1回ぐらいは誰でも失敗するし、それですべてを失っては立ち直れない。特に日本の社会では。

・若者は怖くない。勢いがある人は、かつて20代ぐらいから勢いが出て今の40代以上が多い。漫才でも、ビートたけしや明石屋さんま、ダウンタウンらは20?30歳ぐらいから花を開いて、今に至っている。今20?30歳ぐらいで花を開かせている人は?他の業界も同じようなところがあるかもしれない。

40代以上とそれ以下は、人の考え方が大きく異なる。40代以上はメランコリー(躁鬱)型で、40歳未満はシゾフレニア(精神分裂、統合失調)型のタイプが多い。
メランコリーとは、気分が上がったり下がったりする内的な精神病である。シゾフレニアというのは、環境に影響を受ける外的な要因の精神病であるといえる。つまり、前者は「世の中を自分の力で変えてやる」と意気込んで精神病になり、後者は「周りに合わせることができず」精神病になってしまう。

人の心はわからない。ある程度推測はできるが、同世代の人ですら本当の心はわからない、そして別の世代の本当の心はもっとわからない。もし40歳以上とそれ以下でタイプが異なれば、まったく相手がわからないということになるかもしれない。本を読んで、へぇーそうなんかなとしかいえない。

でも知人の社長から20代の社員のことを聞いて、「頭はいいし、よくわかっているんだけど、なんか『やってみよう』という気概がないのね。失敗しても構わないじゃないのと思っているんだけど。」と言っていた。

著者も言っているが、40歳以上とそれ以下のタイプの違いは時代のせいによるものかもしれない。人は成長するときの環境から影響を受けるもの。その人が成長したときに最適な方法で生きようとした結果だと思う。それは生命にとって、生き残るためのベストの方法を真っ先に考えるせいかもしれないと思った。いじめの問題や犯罪の問題も、時代とともに変わるというのももっともかもしれないと思う。

私なりに、この本の影響を受けて、ちょっと雑であるが年代の特性を考えてみました。

・1950年生まれ前の団塊の世代
 革命と競争の世代であったと思う。前の世代のものをぶち壊そうというエネルギーと大学の定員が前の世代と同じなので競争が激しかった。だからとても元気な人が多いような気がする。そして何でも挑戦するのだろう。

・1950?1968年生まれ
 それ以降に育った人は、その反動が来ている。学生運動とベトナム戦争の影響、そして前の世代のがんばりすぎの反動で、ちょっとおとなしいところがあるかもしれない。共通一次試験世代だと思う。そしてバブルを会社に入ってすぐに経験した世代で、経済感覚がマヒしているところがあるかもしれない。

・1970?1985年生まれ
 大人になる前にバブルを経験した世代だ。両親らをバブルで浮かれているのを見て、人生は楽だと感じたのかもしれない。それならば無理をせず、時流に流されて生きたほうが良いと思ったかもしれない。しかし、就職は大変な時代となったので、大学や高校のときから就職を考えなくてはならなくなった。どうやって自分を社会に適合させるかがメインに考える。

・1985年以降の生まれ
 生まれたときからパソコンやゲーム機がある世代である。
パソコンやゲームに関しては、空気と同じような感じであろう。ゲームは際立ってうまいが、深く考えることがないのではないだろうか?すべての問題には答えがあると考えていることはないだろうか?私はわからない。そしてグローバル化の洗礼を受けていると思う。

うちの娘と息子は、物心ついたときからADSLのブロードバンドの世代である。そして、Nintendo DSでゲームをやっていて当たり前のようにインターネットにアクセスしている時代の申し子である。どうなるだろうか?

ちょっと横道がそれたが、著者は40歳、50歳になっても、新しいことに取り組むのは遅くないといっている。それはメランコリー型の人間にとっては、普通であるからだ。却って40歳前の人の方が、大衆迎合的な人が多く、起業や新しいことに挑戦する人は少ないのではないだろうか?

ホリエモンら新しいことに挑戦する人はいないわけではないが、割合が少ない。
40歳、50歳は、その割合が多いのではないか。

というわけで、若い人をこき下ろしてしまったが許してください。
私を含め、40歳以上の人が起業することは何も能力的な心配がないということを言いたかった。
そして自分を励ましたかっただけです。┌|∵|┘

Written by in: 楽天日記 |

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