NetChannel KYO 10月19日水曜日23時の「サイバーラボラトリー」の放送原稿です。
きちんと伝えることができなかったことを、ここでお話します。
1. Web2.0、次世代Webの考え
最近、いろいろなブログやHPで次世代のWebって何なのかという議論がされている。今のWebをバージョン1.0とすれば、次世代のWebは2.0だという意味です。
10年ほど前にWebが研究所や大学などで始まったころは、NCSA WebサーバーがSunで動いていたのかな...そして、私はたまたま会社を休職して大学院に入りなおした頃だったので、Mac用のMosaicを動かしてみる機会に恵まれた。
テキスト文字と画像をみるだけの、とてもシンプルなもので日本語も表示できなかった。
便利だとは思ったが、それから今のように何でも情報が載ってしまうものだとは思えなかった。
Web2.0の初めてのカンファレンスがちょうどアメリカで開かれていた。
http://www.web2con.com/
じゃあ、Web2.0って何?と聞かれたとき、きちんと答えるのは難しい。
いまのWebの世界での流行りは、ブログ、SNA、Ajaxなどかな。そして開発もPerlやPHP、Python、Rubyなどが普及している。言葉で言えば、エキスポートプログラミングやアジャイルなどである。
それらの根底にあるのは、きちんと形作ってWebを作っていくことよりも、とりあえず始めようそして楽をしよう、その中から何か生まれるかもしれない。そんな考え方ではないだろうか?
実は私は今のWebやWeb2.0レベルの技術が好きではない。もうちょっとセマンティックなことで、会話ができないかといつも思う。また混乱をきたすので、別の機会に書いてみようと思う。
2. 100ドルPC、世界中の子どもたちに提供
マサチューセッツ工科大学のメディアラボ創設をした、ニコラス・ネグロポンテ教授が、今年1月のダボス会議で、100ドルPCを世界中の子どもたちに1500万台配るという計画を発表した。
もちろん、いろいろなメーカーの開発協力と、多額の資金が必要である。
100ドル×1500万台=15億ドル=1700億円
100ドルPCも、携帯電話やゲーム機器の安くできる技術を期待している。安いCPU,メモリ、液晶とタッチスクリーン、そして電源は手回しで充電させる。いくら安いといっても100ドルは至難の業であろう、カシオやシャープの電子辞書を小型化しなくてもいいから、学習に耐えるものを作るような感じでしょうか?
子ども用のおもちゃのパソコンが1万円ぐらいであるので、少し経てば十分実現可能である。
個人的にもこういうものは欲しいと思います。
http://laptop.media.mit.edu/laptop-images.html
発展途上国の子どものたちにも学びの機会を与えるためにも、ぜひ実現させましょう。私も100ドルくらい寄付しますよ。
3. 米フィラデルフィア、市全体にWi-Fi構築
フィラデルフィア市政府は、EarthLinkというインターネットサービスプロバイダーに市全体で無線LAN網の契約をした。EarthLinkを独占的にサービスさせることで、市は資金を投じずに収入を得る。
普通の市民は、月額20ドル、貧困家庭は月額10ドルで、無線LANを使用する権利を得るようだ。
アメリカは日本と違ってブロードバンドは普及していない。ADSLが市の中心に近いところだけで、それ以外はダイアルアップのモデムを使っている。日本に比べると全然インフラが整っていないんだ。
無線LAN網といっても、300Kbpsぐらいらしい。
それぐらいなら、市は無料でやれという意見もあるかもしれない。しかし私はただほど高いものはないと思う。無料ならば、サービスが気にいらなくても、提供しているだけマシという考えに陥ってしまい、サービスは無駄に続けられてしまう。安くても料金を払っている方が、払うという権利意識が働き、嫌ならばサービスをやめてしまうという、選択肢を得る。その結果、有料サービスはよいものだけが残ることになる。
日本も少しずつ、無線LANが使える場所が増えている。だけど、プロバイダーが協力して、どのプロバイダーでも使えることができるようにして欲しいね。