8月
12
2005

ファミリービジネス

朝食をとったあと、パッキングをして、そろそろチェックアウトしようかというときに、妻の知人が訪ねてきました。

アテ・ベビという女性で、妻がデパートのレストランで働いているときに、このAlona Kewで働かないかと誘ってくれた人です。そして私たちの結婚式で、God Parents(仲人のようなもの)になってもらいました。2日前に日本の土産物をもって挨拶にいったのですが、最初は誰?という感じでした。10年間も会っていないのだからしかたありません。

このアテ・ビビは、当時のホテルのマネージャーであるタボイの奥さんですが、とてもやさしい人だと妻は言っております。タボイのお姉さんは写真でしか見たことはないのですが、とても美しい人でドイツ人のビジネスコンサルタントと結婚してこのホテルを作りました。フィリピンでは会社の重要な職は家族が占める伝統がありますので、オーナーはお姉さん、マネージャーは弟です。そしてサブマネージャーもその下の弟です。10年前の時点でタボイはマネージャーの職を辞めて、地元の議員になったり、ホテルの前に両替屋などのビジネスを始めていました。タボイは高校しか出ていないそうですが、ホテルをうまく切り盛りしていたように見受けられます。そのあとは一番下の弟ダニーが10年ぐらいマネージャーをしています。

日本でも中国でも世界中どこでも、家族でビジネスを取り仕切るということが良く行われます。それについては是非があると思いますが、また機会があればお話したいと思います。

妻とアテ・ベベは1時間ぐらい積もる話があったのでしょう。いろいろ話していました。一昨日はびっくりして考えがまとまらなかったのでしょうね。妻とアテ・ベベは良く似ているところがあるので、気があうみたいです。

ホテルをチェックアウトして帰ることにしました。
ホテルからバイクやトライシクル、ジープニーなどをチャーターすると、500ペソ以上かかると思います。日本円で1000円ぐらいだけど、、高い。ホテルから少し歩いてジープニーに乗ると、1人17ペソ。全員で100ペソしません。アイスクリームを買って、道路で待っていたら10分もしないうちにジープニーがやってきました。それにのって1時間ぐらいでタグビラランに着きました。

そこで偶然妻のお姉さんのアデレイダがロアイから別のジープニーに乗ってやってきました。これから自宅近くまでトライシクルに乗るかどうか迷っているときに、彼女は「このジープニーは自宅近くまで行くよ」と持ちかけてきました。全員がそのジープニーに乗り込みました。するとだんだん雨が強くなってきましたのでびしょ濡れにならず助かりました。さらに彼女は「少し余分に支払えば自宅の前まで運んでくれる」と運転手と交渉しはじめました。

フィリピンでは「お金を払うときは持っているものが支払う」というルールに乗っ取って、彼女のジープニー代は全部払いました。なぜか彼女にこうやって偶然に会うことが多いです。昼食を取るときに偶然にあったり、同じジープニーに乗り合わせたりなど。とはいえ、双方にとって良い結果に結びついているから不思議です。彼女は3人の娘がいて、みんなとても美しいです。私と同じ歳ですが、19歳のときに結婚したので、すでに長女は20歳です。上から20歳、19歳、13歳と娘ばかりですが、夫はビートたけしさんのお父さんのようなペンキ職人をしていまして収入が少ない。彼女は口が強いので、いつも夫婦喧嘩が絶えない、そんな家庭です。

11時過ぎには、家に戻ってきて、あとはおとなしくしておりました。

話は戻って、そのお姉さんからいろいろな話を聞きました。
Alona Kewの思い出のホテルですが、オーナーの女性はドイツ人の夫と離婚しました。離婚後はホテルを慰謝料として全部受け取ったのですが、経営が思わしくなく、危ないところからお金を借りているそうです。

離婚の原因はすれ違いからのようです。

ドイツ人の夫は結婚したものの本国の仕事が忙しく、奥さんをずっとフィリピンに残したままでした。夫は年に1度か2度フィリピンへ訪れるだけでホテルはずっと奥さんに任せていました。

妻が働いていた12年前から、奥さんには恋人がおり、ときおりホテルへ訪ねてきたようです。最初の子どもはドイツ人との子どものようですが、2人目の子どもはどうやら恋人の子どものようです。ドイツ人の遺伝が全く伝わっていないようで、恋人の肌のようにさらに濃い褐色を帯びていたからです。

その噂がいつしか夫の知るところになり、離婚になったようです。
夫以外の誰もが知る公然の仲だったので時間の問題だったかもしれません。子どもが自分に似ていない、あるいは誕生日から逆算してそのときは夫がフィリピンにいなかったことから決定的だったのかもしれません。

その後、ホテルは妻が引き継ぐことになりました。ホテルの名前のKEWは、夫の名前からとったそうですが、そのままにしてあります。だけど他にホテルがたくさんできて過当競争になり経営は思わしくなく、やがて借金も抱え、妻のお姉さんはもうすぐ破産するのではと言っていました。

借金をした先が、ある街でシャブをつくっているところから借りたそうです。このフィリピンという国はお金があればなんでもありのところなので、ニュースになるのはすべてではありません。あっ、それは日本でも同じかもしれませんね。

ニュースは、事実の一端しか明らかにしません。フィリピンではそれでも真実を暴こうというジャーナリストがたくさんいて、昨年だったかな1年間で20人くらいのジャーナリストが暗殺されたそうです。闇の勢力を暴こうというジャーナリストは日本よりも多いくらいですが、残念ながら国の実権は一部のお金持ちのファミリービジネスに完全に牛耳られています。

かつてピープルズパワーで祭られた、ベニグノ・アキノは1983年空港で暗殺されました。その奥さんのコラソン・アキノは大統領になりました。アキノを暗殺した黒幕と言われる当時の大統領マルコス、そして影の実力者ダンディン・コファンコ。コラソン・アキノを援助してマルコスを倒した、ラモス。ラモスはマルコスのいとこです。コラソン・アキノはダンディン・コファンコのいとこです。マルコスはダンディン・コファンコのおじさんが名付け親です。

いろいろな事件が起きて仲が悪いですが、みんな根のところではつながっているんです。マルコスは当時のアメリカが共産勢力を打倒するというバックアップがあってこそ、20年以上の独裁政権を維持できました。ベニグノ・アキノはそのマルコスの後釜として、CIAが影で支えてきたという噂がありました。

フィリピンは、バランスオブパワーのファミリービジネスで支えられている国です。国の中では強い勢力ですが、ユニリバーなどの多国籍企業やアメリカの勢力からは完全にこけにされているようです。

Written by in: 楽天日記 | タグ: ,

コメントはまだありません »


コメント&トラックバック




トラックバック URL

コメントのRSS feed