5月
21
2005

ソフトの老化現象

最近自分が40歳になって、「ひやっやばい」と自覚することがあった。
老化現象は25歳ぐらいから始まる。また生まれたときから始まっているという人もいる。
外見のハードの老化現象は、皺が増える、白髪が増える、髪が少なくなっていくとわかりやすい(俺のことです)。身体が衰えていくというのもある。
ところが、ソフトの老化現象を感じた。20台のときは、どんな面倒なことも大変なことも興味のあることはやっていた。難解なコンピューターの本は手当たりしだい読んでいた。英語の論文や本にも、コンピューターなど好きなものだったら、読んでいた。そして考えることにも時間をかけ、思考実験もやっていた。

例えば、美術館で絵や彫像をみるときに、普通に見るのではなくて、逆立ちしてみたらどんな風に見えるか。突然振り返ってみたらどうだ。モナリザのヌードはどんな感じかなぁ?ロダンの「考える人」は何を考えている。左手であごを支えていたら、などなどいろいろ考える。わからないけれど、とにかく考える。

専門の数学やコンピューターや人工知能も、そうやって考えることが大好きで、考えることがそのまま勉強だった。

ところが、優先順位で取り組むことが多くなり、最重要なものから手をつけていく。そこには、考える余裕が少ない。そして上に立つ仕事をするようになって、人に仕事を任せるということが多くなる。仕事の支持は具体的だ。かつて自分がやっていたようには、人にはやらせることはできない。

そうやって10年以上たつ。

自分自身も、ハリーポッターの原書を読もうと思っていくつか買ったが、他に日本語で書かれた本がたくさん積読しているので、未だに置いたままだ。コンピューター関係の本も最近は、隅から隅まで舐めて何回も読むことはなくなってしまった。いや、逆立ちをして絵を覗き込むような発想はいつの間にか消えていた。

自分の経験や通説ものが、その逆立ちをさせようとしない。「絵を逆さまにしてみればいいじゃん。どうせ、180回転しているだけで、新しいものは何もないよ」と結論を自動的に出している自分がいる。

そんな、ソフトの老化現象に少し恐れを抱いた。

自分の両親が70歳近くになって、新しいことを取り組まない、電子機器の操作で難しいことをやろうとしないことで、これから不安に思った。自分も少しずつそうなっているかもしれない。

Written by in: 楽天日記 |

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