4月
09
2005

【映画】シムニド

1968年に北朝鮮は大韓民国に大統領暗殺部隊を送り込んだ。大韓民国のKCIAはそ
の報復として、金日成主席暗殺部隊を死刑囚から組織した。その死刑囚を、シム
ニ島(ド)で精鋭部隊684隊として鍛え上げたが、緊張緩和のため、その精鋭部
隊を抹殺しようとした。それを察した精鋭部隊は、大統領へ直訴するため島を抜
け出すが、途中断念して自爆する。

死刑囚の多くはヤクザだったり社会の底辺にあるもの。韓国がまだ貧しい時代に
生きるためにヤクザになったり、父親が共産主義者で連座制のもと就職口がなく
ヤクザしか生きる選択肢がなかった者などがいる。

彼らは死刑のあと、こっそり島まで連れてこられる。最初はいきがっている者も
いるが、途中で死ぬこともある厳しい訓練を数年続けて、精鋭部隊として鍛えら
れる。ときには死ぬよりも辛い訓練でもあった。

彼らが鍛えられた理由は、「金日成主席を暗殺すること。成功して帰還すれば罪
は許され、国から報奨金も出る。」ということ。暗殺は非情に難しく、生きて帰
る可能性も低い。彼らは死刑囚だから選択肢はない、可能性の少ない小さな望み
を抱いて、それに未来を託す。

しかし訓練中に時代は変わり、いざ出撃というときになって、金日成暗殺計画は
なくなってしまった。暗殺がだめならば、ベトナム出兵や他の道を探ろうとする
が、暗殺部隊の存在が世に出るとまずいので、闇に葬ることになった。

暗殺部隊の証拠を消せという上層部からの命令が出る。訓練をしてきた部隊長や
他の兵隊は、仲間のように思い始めていたので躊躇する。殺さなければ、彼らと
一緒に抹殺されてしまう。仲間を殺すか、一緒に自滅の道を歩むかの究極の選択。

そして、死刑囚たちは殺されるよりは、島を脱出して大統領へ直訴して自分たち
の存在を知ってもらうという道を選んだ。

作者は囚人で、刑務所でたまたま知り合った他の囚人から、シムニドのことを聞
いた。出所後に自伝小説を書いて成功して、シムニド調査の資金とした。誰も知
らなかった事実を、小説に書いて映画化させたことはすごい。

そして、その小説や映画の公開を許している韓国も変わったな、すごいと思う。

死刑囚と私たちは紙一重で違うと思っている。
生まれが違ったり育ちで一歩違う道を歩んでいたら、刑務所へ入ったりすること
もあるだろうし、死刑囚となる可能性がある。

自分はそんなことありえないと思っていることは間違いだ。

究極の選択をせざるを得ないとき、ビジネスや人生の選択をしたとき、人は簡単
にその道へ進んでしまうことがありうる。そして、この映画のように究極の選択
をせざるを得ないというときがあるものだ。そのときに備えて、きちんとした選
択ができるように、心の準備をしておかなければならない。

ちょっと大げさかなぁ。アメリカの刑務所ドラマ「OZ」を見て、このシムニドを
見て、つくづく思った。

Written by in: 楽天日記 |

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