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[本]金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記

2009 年 10 月 31 日 コメントはありません
金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記 (文春文庫)
金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記 (文春文庫)
おすすめ平均
stars我らの時代に
stars羊頭狗肉
stars数年後また読みかえすことでしょう。
starsハーバードMBA留学から起業に至ったキャリアの源泉
starsルールメイカーではない

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エリートであると同時に社会的使命を感じている起業家になるまでの半生と、ハーバードビジネススクールでの留学体験記。

私にとって、この本は若いときに野望を抱きながら迷いがあったときを思い返して読みながら読みました。いまこのときも起業をしているのだが、彼の考えていることと同じようなことを思います。

私よりも10年以上若いながら、頭が良く才能があり、いづれ日本や世界を引っ張っていくような人材の一人であると思います。

私は名古屋大学の数学科を卒業しました。数学がパズルを解いたり作ったりすることが好きで、田舎の高校では数学はほとんど独学ながらトップでした。数学科の卒業生には生命保険や損害保険会社に就職する人がいます。それは保険の資格、アクチュアリを取得するには統計学や微積分など大学の数学科卒業レベルがないと難しいからです。私もアンダーセンコンサルティングへ進まなかったら、生命保険会社に就職していたかもしれません(内々定はもらっていました)。ただ倒産した太陽生命だったんですが。

アンダーセンコンサルティングは著者が入社したBCGとは違って、システムに比重を置いたところです。私にとってはコンピューターやAIに関わることができる点でよかったのですが、周りにはMBAや行政大学院などへ行った人もいました。在社していた時は、著者がいうようにMBAをとる必要がないくらい、高給を貰いながら同じような経験を身につけることができるよと言われていました。たぶん正しいと思いますが、私も別の道を歩もうと思っていたため、それは不十分で著者と同じように語る資格はありません。いまの考えで20年前に戻れば、もっと真面目に上司のいうことを聞いて仕事に取り組んでいたら別の道もあったかもしれません。でも大学院で、経験だけでなくて鷹の目で俯瞰することも大事だと思います。そして、世界中からの優秀な人と一緒に学ぶことができるというのは同感です。アンダーセンにいた頃に3年で5回ほど、シカゴにある企業内学校へ行かせてもらいました。シカゴ近郊のセント・チャールズという街で、もともとは私立大学だったところを買い取ったようでMBAに準じた体験を得ることができたと思います。アジア出身の優秀な人たちと英語で話したり、ヨーロッパ/南アフリカ/オーストラリアの同世代の人たちと一緒に過ごせたことはよかったと思います。もうちょっと英語ができたら、もっと深く突っ込んで話ができたのにと思います。アジア出身の人たちはみんなエリートでお金持ちの師弟ですが、東京に遊びに行きたいから案内してくれと言ったときに私の貧乏アパートを見せていいのかなぁと心配になりました。

著者の留学や仕事と比べると、私のは規模も小さくお粗末なんですが、少しは昔の生き生きした自分を思い出すことができました。20代の頃は失敗も多かったのですが、いろいろ選択肢があり輝いていたような気がします。いまは、、、、家庭と生活費に追われて、、、でもどうにかしたいというところですか。

自分のことを語っていてもしょうがないので、本の中から自分の気になったことの引用です。

インチュイットの創始者スコット・クックの「成功すベンチャーの3条件」

  1. 大きな市場
    誰もがやっているもの、かかわりがあるものを対象にせよ。
  2. そこに大きな非効率があり、顧客が不便さ、「痛み」を感じている業界を選べ
  3. その不便さを解消できる、新しいソリューションを提供せよ

イーベイのCEO、メグ・ウィットマンのキャリアに関するメッセージ

  1. Do something you enjoy
    職場は朝から晩までいるのだから、本当に楽しいと思える仕事をしなさい
  2. Deliver results
    仕事が与えられたら、その大小や自分の役割にかかわらず、とにかく必死になって結果を出しなさい。そこからチャンスが次々と広がっていくはず
  3. Note down your leaning
    私は7社を渡り歩いたけれど、月に1回は自分の仕事を振り返り、学んだことをノートに書き留めることにした。皆さんもそうされたし。
  4. Be patient – career is a marathon, not a sprint
    昇進などを焦らないこと。私がHBSにいたときはとにかく最年少で出世しなければ、とのプレッシャーにかられていたけれど、キャリアは短距離走ではない。マラソンなのだからじっくり駆け抜けて
  5. Build a great team, and share credit with them
    自分一人でできることはたかが知れている。周りを優秀な人たちで固めて、成功を彼らと分かち合うようにすることが大切。
  6. Be fun to work with
    一緒に仕事をしていて、楽しい人でいることを心がけよう。
  7. Don’t be afraid to ask question
    わからないことは、ためらわずに質問すること。
  8. Don’t take yourself too seriously
    うまくいっていないときは、あまり悩まずに軽く流すようにする
  9. Don’t compromise your integrity
    自分の価値観、倫理観に反するような行動を要求されたときは、その職場は辞めどきと考えるべし
  10. Don’t drink your own bath water
    自分の成功に浸かりすぎない。過信せずに、成功できたのは環境のおかげ、周りの人たちのおかげ、運のおかげと考え、絶えず自分に何が足りないかを振り返ること

著者の言葉は、私が考えていることとかなり近いので、あえて取り上げることはいしませんが、勇気づけられました。

新しい価値を創造していくことが世の中には必要だと思います。

現在、何も不満や不都合がなければ新しい価値をつくる必要はありませんが、いろいろな問題は絶えず噴出しています。その問題を解決するため、将来出てくる問題を想定して、人間生活の不満を解決していくためには、知恵を振り絞り、様々な制約の中で突き進んでいかねばなりません。

私たちは生きている以上、自分の持っている能力を総動員して、世の中に対して何らかの貢献をする義務があります。著者のような優秀な人で志のある人は、リーダーになってもらい、私は私のできる範囲で。

ただ不満や問題というのは、実は人間が自ら生み出しているんです。

「いまある服や食べ物でいいじゃないですか、いま生きているんですから」とおもい、将来に不安を感じたりして、その不安や足りないから、文明は進み、発明/発見があって技術は進み、いまのこうした社会になりました。(あれ、著書に趣旨とちょっとちがうかな)

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社長の人柄かビジョンか

2009 年 5 月 12 日 コメントはありません

http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20090429/1240974920

オピニオンとビジョン

先日、日本のWeb企業をStupidと言っていた彼が一番問題にしていたのはビジョンの不在であった。

彼等は意見を持ってる。現状への不満や問題点を指摘できる。賢く、能力も高い
けれども、ビジョンがないのだ。ながされるがまま、流行っているものをフラフラと追いかけている。
彼等の多くは、CEOではない別の誰かがたまたま発明したサービスを取り上げただけで、明確なポリシーやビジョンを定めないまま惰性で経営を勧めている。その事実に極めて失望した

耳の痛い話だ。ハイテク企業のCEOはそこで働く優秀なスタッフの人生の貴重な時間を預かっている。
その人生を賭けるだけの値打ちのあるビジョンを提示することが、CEOとしての最低限の責任であるはずじゃないかと、彼は言うのだ。
シリコンバレーでは、多くの場合、会社とはビジョンを指す。
日本では、金融機関の方々は会社のビジョンよりも経営者の人柄を重視する傾向にある。
いざというときに、自殺してでも借金を返してくれそうか、を見るのだと誰かが冗談で言っていたが、確かにシリコンバレーのベンチャーで借金を苦にして自殺したという話はあまり聞こえて来ない
日本では、事業が失敗しても債権は消滅しないことが多い。貸した方が悪いとは絶対に言われないのがこの国のルールである。


昨日のブログでは社長の人柄が最も大切だというのが、日本のベンチャーキャピタルの人の意見だった。

だけど、何かことをなしてやろうというのは、普通の人では難しい気がする。とてつもないことをやろうとか、世の中を変えてやろうかとか、常人ではないような。

しかし、実際のところは普通の人とあまりかわらない人が、ちょっと勇気を持ったり、人はやめろというのを継続して続けたりして、結果的に成功していることが多いようだ。

目先のことだけに振り回されているのではなくて、数年後の遠い目標(IT関係では数年後は遠い先)を揺らがずに進めば、一緒に進んでくれる人が出てくるんだろうと思う。

それが経営理念かな。

起業に必要なリソースはいつも不足している。だから会社はいろいろなリソースを得るために伸びなくてはいけない。だが十分に満たしすぎると、会社としては甘えが入り込み衰退をし始める。適正規模でどうやってやっていくかというほうが、ロケットのように華々しく打ち上げるベンチャーよりもよいと思う。

どんな事業をするどんな会社になるのかというのがビジョンのような気がしないでもない。

たぶん、日本のITベンチャーは生き残るためか、何をするべきか決めていないために、目先をコロコロ変えるところが多いんだろうな。

逆に言えば、アメリカの起業環境とは違って個人に債務を負っているので、どんなことでも会社を倒産させてはいけないということの裏返しなんだろうとも思う。

しょーがないよねー、その環境の中でやっていかなきゃいけないから。

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ベンチャー成功のポイントを読んで

2009 年 5 月 11 日 コメントはありません

自己実現をはかれる人の7 つのチェックポイントは非常に価値のあるブログですね。

ベンチャー企業を評価するポイントは事業内容や設立趣意ではなく、社長そのもので決めるのが8割から9割らしい。

社長を見る上での指針というか、自分なりの評価基準というものを設けるようになったのだそうだ。それは、一言で言えば「自己実現をはかれるかどうか」だそうである。

人間というのものの最大の欲求は、何でも「自己実現をはかること」らしい。そしてそのためには、さまざまな能力が要求されるのだけれど、最も重要なのは「自己をマネジメントする能力」なのだそうだ。自己をマネジメントする能力、あるいは感覚を持っている人は、自己実現をはかりやすい。そしてそういう人は、会社に対してもマネジメント能力を発揮しやすいのだそうである。

これは、逆の見方をすれば「問題解決能力を持っている」ということになるらしい。人は、人生においてさまざまな問題に直面する。そうした時に、自己実現をはかれる人は、マネジメント能力を発揮して、それらを解決していく。

翻って、ベンチャー企業も事業計画がそのまますんなり遂行されるケースはほとんどなく、当たり前のようにさまざまな問題に直面する。そうした時に求められるのは、何より「問題を解決する能力」なのだ。

そのチェックポイントは以下の7つになるそうだ。

自己実現をはかれる人の7 つのチェックポイント

その1「目標が明確か?」

目標が明確な人ほど、やるべきことを見つけやすいからだそうだ。そして問題の解決というのは、やるべきことさえ見つかれば、後はやるかどうかなのである

その2「利他的か?」

他者の協力を得られる人でないと、どんなに素晴らしい能力の持ち主だろうと、会社を切り盛りしていくのは難しい。違う言い方をすると、「他人に助けてもらえる人」じゃないと、さまざまな問題を解決することができないのだ。

その3「諦めることができるか?」

どんなベンチャー企業も、 途中で必ず壁に突き当たり、多かれ少なかれ事業内容の変更を余儀なくされるのだそうである。その時に重要なのが、変化に機敏に対応できる柔軟性なのだが、 こだわりが強すぎたり思い入れの強すぎる人は、得てしてそういう柔軟性を持ち得ずに、古いやり方に固執し、そのまま潰れていってしまうケースが多い

その4「日常生活を大切にしているか?」

規則正しい生活を送っているかどうかを、まず見るのだそうである。ものすごく分かりやすい例でいうと、仕事をするために徹夜をするような人はダメなのだそうだ。徹夜をするというのは、まず事業計画がしっかりできてなかった証拠であるし、さらにいえば効率の悪さに鈍感だということでもある。本当に効率的に考えられる人は、目の前に仕事が溜まっていても、一旦休息して体力や気力が充実してから取り組んだ方が、かえって早く片づくことを知っているからだ。

それに、日常生活を疎かにしている人――例えばつい楽しくて朝まで飲んでしまうような人、それも時折ならまだしも、それが連続するような人は、必ずどこかで破綻するのだということだった。

その5「今を生きているか?」

「今を生きているかどうか」というのは、「現実を直視できているかどうか」だということだった。

話しをした時に、過去の実績や経験ばかり語る人や、あるいはその逆に未来の夢や目標ばかり語るような人は、黄色信号が点るのだそうである。

特に過去を見ている人は、上に挙げた「諦められない」ことともつながり、目の前の問題を見て見ぬふりをするケースが多いのだそうである。そして、そういう人は一番質が悪く、彼らが経営する会社は、必ず潰れる

その6「時間の有限性を知っているか?」

時間というのは、言うまでもなく有限である。1日は、誰にでも平等に24時間しかない。だから、仕事で他者に先んじようと思った場合は、その24時間をどれだけ有効に使えたかどうか、つまり時間をマネジメントできたかどうかによって決まるのであって、決して夢や念や気力の多寡で決まったりはしない。

しかし、この時間の捉え方は人によってまちまちで、きっちりしている人はとてもきっちりしている反面、ルーズな人はどこまでもルーズなのだそうである。

そうして、一見明るくポジティブな人ほど、実はルーズな人が多いという傾向があるらしい。そういう人は、大言壮語とはまたちょっと違うが、聞いていると明るく前向きなことを臆面もなくポンポンと言うのだけれど、その言葉の裏づけに、きちんとした計画や根拠がない場合が多いのだそうである。そして厄介なことに、ベンチャー企業の社長には、この手のタイプがけっこう多いのだそうだ。

なぜなら、そういう耳あたりの良い言葉に引き寄せられて、けっこうな人や物や金が、その人に集まってくるからなのだそうである。一見ポジティブで明るいタイプのその人を、多くの人が信用したり、その人に賭けてみようと思うからなのだそうだ。

しかし、そういう人ほどリソースの配分とか効率的な事業計画とか現実を見つめることができてなくて、失敗するケースは多いということだった。

その7「自分を客観的に愛せているか?」

まず、自分を客観的に愛せる人というのは、自分の人生が思い通りにならないことを知っているから、きっちりと目標を明確にし、それを生きる上でのだいじな指針とする。

次に、自分を客観的に愛せる人は、人間は一人では生きていけないことを知っているから、他者をだいじにする。

また、自分を客観的に愛せる人は、文字通り自分を客観的に見ることができるから、問題に直面した際、こだわりを思いの外あっさりと諦めることができる。

さらに、自分を客観的に愛せる人は、自分を労る気持ちを持てるから、日常生活をだいじにする。

しかも、自分を客観的に愛せる人は、自分が今にしか生きていない(過去にも未来にも生きていない)ことを冷静に見つめられるから、勇気を持って現実と向き合うことができる。

そして、自分を客観的に愛せる人は、自分の時間(人生)が有限であることを知っているから、これをマネジメントして有効活用しようとするのだそうである。

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20090429/1241002788

自分の感想

起業してから、さまざまな失敗を重ねて、だんだんと上記のところに収束している感じです。
徹夜しても、その数時間はいいんだけれど、翌日からはかえって疲れが出て調子がでません。年をとると、翌々日くらいに影響が出てきますので、2日ぐらい損した感じ。
時間は有限です。徹夜すれば24時間あるよなと思ったり、週末をつぶせば時間があるよなと思ってしまうと、はまります。週末は疲れをとる時間、または家族と過ごす時間。結果的に自分を整理する時間になり、その時間で何かをやろうと思っても、意外に時間はありません。
1日でできることも知れています。その中で効率よくこなしていくことの大切さは大事でしょう。ある意味、人に仕事を振る。特に得意な人に仕事を振るということが出てくると思います。

「諦めることができるか?」はそのとおりですね。起業して思惑通りうまくいったというのは、まずありません。一方で、「目標が明確か?」というのはそれと相容れないものです。まず目標を明らかにして、それがうまくいかない場合は路線修正して、目標を見直し明確化する。そしてまた先へ進む。近い目標は絶えず修正するか、遠い目標をもって変えないか。

「利他的か」というのは、ビジネスの鉄則かもしれません。
いいものをつくればみんなのためになる、だからいいものを作ろうと思っていましたが、順番が逆なのかも。あるひとのためにいいものをつくる。そしたら自分の存在意義になる。そのひとの範囲を少しずつ広げたらいいのかな。

「自分を愛す」というのは実は一番苦手です。いつも自己嫌悪に陥っています。
息子を見ると自分の嫌なところを見ているようで、また自己嫌悪に陥っています。
息子を叱りつつ、自分を叱っている気がして。だから息子には叱られるようなことをしてほしくないのですが、毎日何度も注意をしなくてはいけない。人間ですから自己嫌悪で奈落の底に落とされるような気がします。

でも自分の身体を構成しているのは50兆の細胞でしたっけ。
同じ遺伝子を持っている細胞が、休まずに働いてくれているから自分という人格を維持してくれています。自分の人格というより、細胞たちに感謝です。

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