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[本]最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常

2017 年 4 月 25 日 コメントはありません

東京芸術大学って、受験倍率が20倍にもなるようなところだろ。
ものごころがつくようなときからバイオリンかピアノをやっていて、それでも入学するのは難しいところでしょ。
美術だったら、すごい天才しかいかないところだろうと思う。

そんな大学で学んでいる著者の奥さんが、ごく普通の作家の目から見た芸術大学とそこに通う学生を詳しく書いた案内本。
(著者はプロの作家なのでけっして普通ではないけれど、それでもわれわれに近いだろう)

東京芸大に入学してみたい人には赤本のように参考になるだろうし、アートの世界に触れてみたい人には学生ってどんな人なんだろうと興味が湧く。

まず、美術をやる人と音楽をやる人は、同じ芸術でも性格が全く違う。
簡単にいえば、静と動。

そしてそれぞれの学科でも全く違う。
音楽では、ピアノやバイオリンのメジャーのものは競争が激しく、他の楽器専攻もそれぞれ特徴がある。声楽はコミュニケーションが得意で女性を口説くのが上手だとか。
美術でも、油絵専攻と彫刻や彫金、染色などをする人では違うらしい。

でも、どれも天才的に極めているような人たちだ。
天才ならではな悩みもたくさんあるようだ。
芸大の卒業生は芸術の道でなかなか食べていくことは難しいそうだが、将来通して行きていけるようになればいいと思う。
旧ソ連や東欧のような社会主義だったら食べていくことは今よりもマシかもしれないのは皮肉なことだったかもしれない。

私自身はどちらかというと美術が好き。
お客さまを感動させるというのが音楽だけれども、何かないものを作り出すようなことが美術にあるから。

もし将来、AIが人間の仕事を取って代わったとしても、アートの世界だけは一番最後のような気がする。
だって、人間ならではのものだから、AIには無意味だろう。

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[本]乳房に蚊

2016 年 4 月 11 日 コメントはありません


乳房に蚊

  • 足立紳
  • 幻冬舎
  • 1404円

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書評

この本の背表紙は、白地に豊満な乳房が大きく描かれている。
乳房にはピンク色の乳首と停まった蚊が一匹。

なんとも不思議な絵柄だが、通勤の電車の中で本を広げながら読むのは少し恥ずかしい。
でも私はいい年なので、いまさら恥ずかしがること自体が恥ずかしい。周りを気にしないことにした。

しかし、この「乳房に蚊」という題名はなんだろう?
題から本の内容が全く想像できない。
帯には「結婚とは、永遠に続く倦怠期。」とある。そうか、倦怠期を迎えた妻の乳房か。
それにしては、ピンク色とは若くて初々しい。それに蚊の組み合わせ。
その不可思議な煙に巻かれながら、その謎を明かすべく読み始めた。

読み始めてみると、止まらない。文体が軽くノリが良いので、どんどん先に進めてしまう。
もう1ページ読もうと思っていたら、駅で電車を降りるのを忘れてしまった。
中断するのが難しく、一気に読んでしまった。

小説の主人公は、かつては輝いていたがいまは売れない脚本家。
その売れないときの仕事と生活の一瞬を切り取った物語。

作者の私小説に、作者のみが感じるような心理描写があり、テレビのドラマを見ているようだ。
日常の何気ない生活の中に、普通の人々が感じる不満とやるせなさと期待と苛立ちに共感する

ああ、いつか見た風景。こんな感じを抱いていたな。
そして、また同じようなことを言うのかも。

安心した生活にも、ちょとしたハプニングやイベントが生じ、また変わらない日々を過ごす。

まるでテレビの2時間ドラマを見ていたようだった。

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[本] 個人事業主・フリーランスのための得する! 法人成り

2014 年 4 月 25 日 コメントはありません


『個人事業主・フリーランスのための得する! 法人成り』

  • 田川裕一
  • 中央経済社
  • 2520円

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書評

私は10年ぐらい前に起業した。個人事業主か法人をつくるか悩んだ。

株式会社が1円でもできる特例がちょうどできた頃だったので、株式会社を立ち上げるブームでもあった。
株式会社にするのがいいのか?普通に有限会社にするのがいいのか?それとも、新しく合同会社というのができたので、話題性もあるので合同会社にするのがいいかしらんと思った。

ただし会社を立ち上げるとなると、登記するときだけで費用が20万円以上かかる。それに加えて毎年の事業税が7万円以上と法人税がかかる。申告が煩雑で税理士の助けを借りないとできないかもと思った。結局、開業するのに一番シンプルな個人事業主で開業することにした。

もし人を雇う必要ができたときに、ちらと本で読んだ個人事業主から法人に事業形態を変える「法人成り」というのをすればいいと思っていた。
この本は、まさしくその「法人なり」をするべきかどうかに焦点を当てた本である。

事業を始めるには、個人事業主でも可能だ。
税務署に個人事業主の開業届を出して、お客さんと取引すれば良い。

ただ会社と取引するときは個人では使用されにくく、法人となっている方が良い。
法人と言っても、一人株式会社なのに、なぜかそちらのほうが信用される。なぜだろうか?

ただ個人事業主の方が法律が簡易で、税務申告などもしやすい。
どうせ一人だったら、個人事業主の方がいいのではないか?

そんな疑問を今でも持っている。個人事業主として10年経って様々な経験をしたから、その2つのメリット・デメリットはなんとなくわかってきた。
ただ、毎年法改正されるので当初知っていたことと、今の法律ではずれてきてこともあるし、まとまって知識を得るにはこの本は良い。

この本の目次では以下の様なものがあるが、非常にわかりやすく書かれている。

・個人事業と法人事業の違い、業務は同じことをしていても組織の形態として何が違うのか?
(個人事業といいながら、実は人を雇っても良い。個人商店は個人事業として開業して、人を雇っているケースも多い)

・個人事業と法人事業のどちらが得か?
 費用項目について比較する。また会社の形態によりどちらが得かを詳細に書いている。

・法人成りするとすれば、どのタイミングで行うか?
 決算期・消費税の支払うタイミングの点

・管理会計について
 将来、会社がうまく言って大きくなったときこそ、会社の実情をつかむために、管理会計というのが必要になる。

私自身、法人成りをするかどうかはわからないが、将来法人なりするときにもう一度この本を紐解いて見たいと思う。

ちょっと心配なのは、この本は「個人事業主で法人成りを考えている人」というかなり絞ったターゲットに向けて書かれた本である。
フリーランス(個人事業主)の人だけでも少ないのに、さらに法人なりを考えている人って、いったい何人いるのだろうか?

ただし、その人にとってはバイブルとなりうる本である。

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