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2009 年 10 月 6 日 のアーカイブ

[本]芸術起業論

2009 年 10 月 6 日 コメントはありません
芸術起業論
芸術起業論
おすすめ平均
stars芸術家として時代の証人として
stars百花繚乱魑魅魍魎森羅万象カイカイキキ☆
stars富の引きよせ
stars考えさせられる本
stars残念な芸術論

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実物大のフィギュアが1億円を超える値段で売れたこと、彼のことはそれぐらいしか知らない。

この本では、芸術家として生きつづけることは事業を起こしてお金を稼ぎながら生きていかねばならないこと、そしてそれは金儲け主義と揶揄されながらも戦略的にやらなければ生き残る術はないということを教えてくれる。

芸術のターゲットは、お金持ちである。普通の娯楽には見飽きた人が将来の投資として買うこともあるし、芸術・文化のパトロンとして歴史を残すという社会的意義を見出すのかもしれない。ターゲットに価値のあるものとして認めてもらうためには、マスターベーション的な自己表現だけでは不十分で、過去から人間がつむぎだしてきた文化の系統に則った文脈として表現しなければならない。

その文脈(コンテクスト)をターゲットに十分に説明せずして、単独の芸術作品はありえない。

文脈をとらえること

芸術作品をつくっただけでは人々に訴えることができない。それを説明する人が実は一番重要。美術は欧米特にアメリカが中心なので、きちんと英訳して説明できることが大事。そして、欧米の歴史や彼らの理解できる文脈の中で説明して伝えることができなければ、意味がない。

スケールメリット

美術作品は投機作品でもあるので、投機対象になるというような説明を与えて理解してもらわないと価値が出てこない。起業にも似たようなことがある。この会社の製品やサービスが将来伸びるかもしれないという幻想を与えること。株価というものも、ある意味幻想の上になりたっているところもあるので、その幻想のスキームを形成することが大切だ。

また世界規模で考えないと、欧米を中心とした広い市場になりえない。欧米圏の歴史や考え方を理解して、彼らの文脈に飛び込むこと。どうせ日本人は「しょうゆ味」のイエローモンキーなので、欧米からは異分子と見られることが普通で、その上で理解してもらう、メリットがあることを説明する。

本では村上氏の話し言葉をそのまま記述したような、繰り返しで文章として未熟なものも見られる。しかし逆にそれが村上氏のこみ上げる思いを伝えるようになっている。

表現者としてクリエーターとして、芸術家として何をするべきか。

事業分野は違えども、共感する部分は多かった。アートの分野でビジネスというのを取り入れたことも、彼の成功につながっているのではないだろうか。もちろん彼の作品もオリジナリティがあり、すばらしいものである。(ちょっと恥ずかしいのだけれど、それもいいんだろうな)

村上隆氏のマイ・ロンサム・カウボーイ

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